社団法人 埼玉建築士会 大里支部 本文へジャンプ
構響楽


第10回 権田酒造にて

~乾杯~        カウンターテナー:出井則太郎   熊谷市 H26.10.6

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     第一部:12:30開場・13:30開演(96名)
     第二部:16:30開場・17:30開演(90名)
          ※ 権田酒造の皆様による軽食の提供(500円)
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権田酒造様



会場(酒蔵内)



演奏中1



演奏中2



権田社長と受付



手作り軽食



お食事中



プログラム


プログラム



権田社長



大里支部長



女性委員長



熊谷市長



入口の看板


  平成26年10月5日(日)に、第十回構響楽を大盛況のうちに終了することができましたことをここに報告致します。これも皆様のご協力の賜物と、心より御礼申し上げます。当日は台風18号が関東地方を直撃。キャンセルが多数でるのではないかという心配をよそに、席をびっしり埋めてくれたお客様。終了後は口々に「楽しかった」と笑顔を見せて下さいました。
 ここでは「第十回構響楽の報告」と「これまでの歩み」をテーマに、ぺちゃくちゃとしゃべくりまくった女性委員たちの“心の叫び”をノーカットでお届けします。


司会(大谷・以下司): みなさん、今日は真面目に思い出を語り合いましょう。食べてばかりいないで。まずは今回の第十回から。何が一番心に残っていますか。

中野(以下中): 私は何と言っても権田さんが「構響楽」の為に新しいトイレを作ってくれたこと!有り難かった。権田さんは会場のお願いをする時からすべてに協力して下さいました。

宮野(以下宮): 楽しかったわよね、本当に。ステージは毎回私たちの本領発揮の場だったけれど、今回は権田さんの酒樽を使って出井さんに合った雰囲気が出せたんじゃないかしら。

寺井(以下寺): 権田さんのお話が印象に残っています。ユーモアをおりまぜながら見事に権田酒造の歴史を語ってくださいましたね。

今: 何で今回だけ雨降ちゃったんだろう‥。しかも台風。雨の中テント張ったりと、準備は大変だったね。男性陣、大活躍!駐車場が遠かったから、お客様も寒かったろうな。

宮: 委員長のお礼挨拶の中で駐車場係のことに触れたら、帰りに駐車場係に「お疲れ様」って声をかけて下さる人が多かったんですって。やっぱりそういうところが構響楽のお客様なのよ!でもね、私はまだまだ気配りが足りなかった、と思うの。雨の中遠い駐車場から歩いてきてくれてるんだから、タオルを一人ひとりにお渡しするくらいしても良かった、と反省。

司: 反省も多々ありますね。今回、初めての二回公演でしたが‥。

中: 酒蔵にはどう数えても100人位しか入れなかったからね。第一回の頃を考えると夢のようだけど、今は観客200人規模になった苦肉の策。だけど歌の二回公演って、なかなか受けてもらえることじゃないみたいね。無理なお願いにも関わらず、出井さん受けていただいて。今考えるとよくお願いしたよね。権田さんも快諾してくださってトントン拍子にすすんだ感じ。

宮: 出井さんがいい男に見えたわ。いつも来て下さっている方が「今までで一番良かった」って言ってたわよ。構響楽は会場と演奏とおもてなし、という要素がうまくかみ合っての評価だから、出井さんもさることながら、雨の中スタッフも二回分頑張ったってことよ。

今: 二回分の権田さんの手づくり軽食、すごい量だったね。何人助っ人が来てたんだろう‥。ああいうところからも奥様の人柄が伺えるね。美味しかった?

寺: 酒樽に映像を映し出す、っていうこともずっとやりたかったことでした。樽だけでなく、開演前に前面にも映し出したので、待っている間も楽しめたのではと思います。それから、お土産に「構響楽オリジナル直実」をつけられたことも、支部事業として記念になりましたね。
司:さきほど、中野さんから「無理なお願い」というキーワードが出ましたが、今までもかなり無理矢理なところがあったかと思います。直前委員長の中野さん過去を振り返って下さい。

中: 無理矢理という意識はなかったけど、結果的にそうなっていたかもしれません。でも、私達の願いを、皆さんなぜか最終的には聞いて下さいました。例えば、根岸家の長屋門をお借りした時は、お客様の入場を木戸からにして退場を長屋門から‥と言ったところ、木戸は普段お使いになられていなかったようで受け入れていただけませんでした。ですが、何回か打ち合わせをしていく中でお客様の動線のことを含めて当日の演出をお話ししたところ、「それでやってみましょう」と施主の根岸さんがおっしゃって下さいました。やっぱり「熱意」かしら?!(ここで寺井さん中座)

司: 熱意ですね!強引ではなく。ところで、女性委員会事業として始まった構響楽が、支部事業になりました。随分多くの会員の皆様のお力を借りてきましたね。

宮: 各回、それぞれの会場地域の会員の皆様に手伝ってもらったわね。例を挙げたらきりがないけど、この10年の間に亡くなってしまった方もいて‥。皆でお墓参りに行きましょう。

今: 行きましょう!あと男性にやってもらった会場のツアーも好評だったよね。根岸家から始めたんだよね。自由にみていただくのではなく、建築士だからこそできる案内がこのツアーの特徴で、毎回好評だった!

宮: それから「食」のおもてなしも構響楽の特徴のひとつになったわね。第三回の七ツ梅から始めたのよ。あの時はほうとうで、次の平山家は料理研究家のTSUBAKI先生に来ていただいてアイリッシュシチュー。根岸家は熊谷小麦の会のパン、常光院は熊谷友の会のほうとう、聖天山はあ・うんの会の吟子鍋と聖天寿司、風布分校は寄居商工会青年部の戦国ハーブー丼、集福寺は熊谷そばうち愛好会のそば‥と本当にその時々で色んな団体の協力をいただいたわね。

中: それから根岸家の時は大里商工会から大里の水のお土産、聖天山ではめぬまチャンネルのキャンドルナイト(境内をろうそくで照らす)、風布はみかんのお土産でも地域の方にお世話になりました。

今: 建物説明も最初は会員の皆様にやってもらってたんですよね。平山家まで。その後、根岸家からお施主さまにやってもらってきてるんだよね。常光院のご住職の「守るものを託されたことがありがたい」っていう言葉が印象的だったな。

寺: 風布の自治会長の「子どもたちの声がしなくなったのがさみしい」って言葉も。いろいろな名言をいただきましたね。

司: さて寺井さんも戻ってきたところで、そろそろまとめたいと思います。苦労も含めて「私にとっての構響楽」をひと言でお願いします。

今: 第一回聖パウロの時は、チケットをさばくのに苦労して身内や会員で席を埋めていました。あの頃の夢「いつかプレミアチケットに!」が叶った気がします。

中: 第五回の根岸家が終わった後「今回が精一杯!もうこれ以上のことはできない!」というやりつくした感があり、でも、その後も続いたということは、みんなの思いが同じで「構響楽」をとおして地域愛を再確認できたことだと思う。

宮: 何と言っても地域と繋がってこれたことが大きいと思うの。構響楽って主催側も参加側も隔たりがなくて一体感があるのよ。皆で作り上げてきた満足感は大きいわね。

寺:準備中は毎回「こんな大変なこと、もうたくさん!」って思うけど、終わっちゃうと苦労は忘れちゃうんですよね。なんだかお産みたい。

司: お産ですか!では来年の出産については支部内で相談しましょう。今までの繋がりを大切に守っていけるような事業がしたいものですね。大谷のひと言は「もうお腹いっぱい」です。ちょうどお菓子もなくなったところで、今回の座談会を終わりに致します。ごちそうさまでした!



 ※座談会中、あの時は○○さんがこんなことしてくれて、○○さんはこうだった‥などと会員の皆様のお名前が飛び交いましたが、今回は全てを網羅できないためどなたのお名前も特に挙げることはいたしませんでした。
 ※各回の施主様・演奏者様の思い出もきりなく出てきました。今後女性委員会で、十回分の歩みと感謝の気持ちを、記録とともに形にして残したいと考えています。




お陰様で、笑顔の終了
 

~ 構響楽の歩み ~
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回数 :建物名称(場所)/演奏者名(演種) ※敬称略
第一回:聖パウロ教会(熊谷市)/木村HIRO’s MASS CHOIR(ゴスペル)
第二回:正龍寺(寄居町)/田中之雄(薩摩琵琶)
第三回:旧七ツ梅酒造(深谷市)/馬 高彦(二胡)
第四回:平山家住宅(熊谷市)/綱川泰典(フルート)
第五回:根岸家長屋門(熊谷市)/原田勇雅(バリトン)
第六回:常光院(熊谷市)/松居 和(尺八)
第七回:聖天山(熊谷市)/中島ゆみ子(ヴァイオリン)
第八回:寄居小学校風布分校(寄居町)/中村 忍(テノール)
第九回:集福寺(熊谷市)/須田千香良(チェロ)
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~ 過去9回の「構響楽」についてのアンケート結果 ~
 第1回聖パウロの「興味あり」がダントツの一位。私たちが真っ先に会場として挙げた建物だけあって、地域の方の関心も高いことがわかった。機会がないと入れない、という施設が多い中、構響楽が地域の建物文化への関心に寄与した部分は大きいのではないかと感じる。また音楽という要素を取り入れることで、その空間で感じる建築観にも影響を与えていることは確かだろう。回数を重ねていくごとに、音楽と建物の融合のさせ方に独自の工夫ができたと思うが、第五回あたりからの「心に残っている」という数字に効果がみてとれた。
 文化財としての登録を勧めるなど、建築士として貴重な建築物の修復保存にも役にたてたこともこの事業の意義のひとつではないだろうか。十年続けてきたことの意義を肌で感じることができる喜びは大きい。
                                              女性委員長 大谷光代
 



第9回 萬頂山集福寺にて

~七堂伽藍の千弦奏~   チエロ:須田千香良 ギター:後藤貴徳   熊谷市 H25.11.9



 集福寺は鎌倉時代後期の永仁年間、建立されました。
(写真:集福寺1,2,3)
「七堂伽藍」の体制をしっかり整えた今では希少な名刹の一つです。
また、巣鴨の「とげぬき地蔵」さんは、徳川家康公からの要望で、
集福寺から江戸へ移り開山したと言われています。


 こういった歴史あるお寺が熊谷市に現存することを皆さん知っていましたか。


 情報を得て、初めて訪れた時のこと。
季節は冬、どんよりとした寒い日でした。
渡り廊下を歩くと、時代を遡っていく感じ・・・。
たどり着いた朱色の「仏殿」に惹きつけられ、
ふっと振り向けば堂々とそびえる「本堂」。
「構響楽」はここだ!・・・そう思いました。


 女性委員会に提案し、理事会でも承認してもらい、さっそく住職様にお願いに行き、
私達の熱意(笑)に圧倒される住職様のお顔を今でも忘れることができません。
有難いお言葉をたくさん頂戴し、また私達の暴走が始まるのです。


 もう9回目になると皆、阿吽の呼吸で作業が進みます。

 目指すところが同じだから、どんなに大変でも愚痴を言う人はいません。
大変なことを楽しみながら、無我夢中で突き進んできました。
大里支部の皆さんの応援をいただきながら、
私達女性委員会は
のびのび「構響楽」に取り組めたんだと思います。


 さて、こんな素敵な集福寺で、
今回はチエロの須田千香良氏とギターの後藤貴徳氏の共演となりました(写真:演奏1,2)。
本堂に響くチエロとギターは230人の皆さんの心をわしづかみにし、
お二人の演奏に夢中で聴き入っていました。


 実は毎回「構響楽」を楽しみにしている方がたくさんいます。
ですから私達は中途半端なことはできません。
来てくれた方がみんな笑顔で帰れるような企画を毎回考えます。

 まず、「七堂伽藍ツアー」で集福寺の建物やそれにまつわる歴史のお話しを
支部の皆さんに担当してもらいました(写真:七堂伽藍ツアー1,2)

 また、お土産に、境内で拾った「まつぼっり」を細工して「お正月飾り」に変身させました(写真:まつぼっくり)。
一つ一つ丁寧に飾り付け、袋に入れました。
仕上げに消しゴムで作った「構響楽」の印をして仕上がりです。
これをもらった時、皆さんが「パッ」を笑顔になることを願って。


 プログラムは「経典」をヒントに作成しました(写真:プログラム)
毎回、開催場所と演奏内容からイメージを最大限引き出して作るのですが、実は本当に大変な作業です。
紙の材質選びから、デザインに至るまで・・・全て手作りします。
こんな私達の努力を知ってか、今まで一度も席に置き忘れられたり、捨てられたりしたことはありません。

 また、今回、集福寺さんの檀家さんに「そば打ち愛好会」の方がいて、境内で美味しいお蕎麦の提供をしてくれました(写真:そば打ち)

 支部の皆さんをはじめ、いろいろな方々のご理解、ご協力で今回も無事に終了できましたこと、深く御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。(写真:集合写真)


 さて、次回は記念すべき第10回です。
女性委員長は大谷光代に交代し、新たな「構響楽」となります。


皆様の変わらぬご協力をどうぞよろしくお願いいたします。


女性委員長 中野万紀子


集福寺1


集福寺2


集福寺3



演奏1


演奏2



七堂伽藍ツアー1


七堂伽藍ツアー2


まつぼっくり


プログラム



そば打ち


集合写真




第8回 旧寄居小学校風布分校にて

~風想歌~   テノール:中村忍  ピアノ:瀬田恵子   寄居町 H24.12.1

    文化芸術には、人に元気を与える力がある。
    音楽、芸術作品、建物、街並み。。。
    身近なところに元気になれるものがたくさんあるのに
    それに気がついている人はそう多くない。

 第8回「構響楽」は平成24年12月1日、寄居町の風布山の麓にある寄居小学校風布分校(今は廃校)で、テノールの中村忍氏とピアノの瀬田恵子氏をお招きしての開催となった。

 山は晩秋の紅葉とみかんが素晴らしいコントラストで私達を迎えてくれた。会場ではたくさんの歌を聴いた。

 「ありがとういのち」で命の尊さを改めて知り、
 「死んだ男の残したものは」で死の悲しみの深さを知った。
 「しゃぼん玉」がこんなに味わいのある曲とは思わなかった。。。
 はなうたで歌っていた曲、小さい時から聴いていたあの曲。。。
 どれもこれもが懐かしかった。。。

 そうか、これこそが文化芸術なんだ。。。
 「構響楽」は建物と音楽を通して、人々に大切な文化継承をしている。。。
 だから、帰る時、皆元気な笑顔なんだ(笑)。。。


旧寄居小学校風布分校





テノール:中村忍
ピアノ:瀬田恵子


アンケート結果

来場者の年齢          構響楽を何で知ったか

      ※アンケート回収率   94名/153名 61%
 
● 感想(複数回答)

建物よし        12
風景よし        28
歌とピアノよし     60
挨拶長い        7
坂本さんの挨拶よし   2
パンフよし(秀逸)   11
会場大きさ、設営よし  10
手作り感よし      3
演出よし        3
食事、地元との協力よし 7
昼間でよかった     3
地図がわかりにくい   2
カイロよし       2
良かった素晴らしい   22
長く続けて       3
お知らせ待ってます   4
まあまよし       1
もっと皆で歌いたかった 1
洋式トイレほしい    1
●どのような街を望むか(複数回答)

自然災害の被害がない街     59
避難施設が充実         30
事件や事故がない街       55
大きな商業施設         10
緑豊かな公園や遊歩道      67
地域の歴史文化に親しむ機会   50
ご近所とのコミュニケーション  37
高齢者、障害者が暮らしやすい  5
景観が良い           1
安全施設の周知徹底(行政)   1
建築士が頑張る         1
ファーマーズマーケット(生産者×消費者) 1
子どもの安全安心        1
人や自然に寛容         1
住み易い            1

●係の感想

 昨年の12月1日に地元寄居町の旧寄居小学校風布分校において、第8回構響楽が開催され参加させて頂きました。寄居町では第2回の正龍寺に続き2回目の開催です。当日は会場の教室が大勢のお客様で溢れ、普段はひっそりと寂しそうな分校が息吹き、嬉しさ・楽しさの中でお客様と一緒に中村先生の美しいテノールの響きに酔いしれている様に錯覚する程でした。まさに読んで字の如く構造物に響き渡る楽しい「構響楽」となり、その素晴らしさを改めて感じさせて頂きました。事前準備から当日までスタッフの皆様には大変お世話になりました。有難う御座いました。
寄居部会長 髙田 徹


 音楽と会場と観客が今まで以上に一体となった構響楽だった様に思います。演奏者と観客お互いの顔が見える設定がアットホームな雰囲気で、今までとはひと味違った構響楽になりました。司会として反省点も多くありましたが、なんとか終えることができホッとしています。今回もたくさんの人の力で出来ていく構響楽を感じることができました。
司会担当 宇佐見由美子


 当初、皆で考えていたのが「みかん」「かざぐるま」など、立体的なイメージでした。が‥。“立体的”には限界がありました。そして、暗礁に乗り上げる前にできたのがあのノートのデザインでした。実は、今までで一番手間ひまがかかっていません。内容的には、風布分校の資料が手に入らずチラシの内容と同じものになってしまったことが残念でしたが、来て下さる方がプログラムも楽しみにしてくれているという声を聞き、手の抜けない担当となっています。
プログラム担当 大谷光代


 私は風布の先生に扮したつもりです。体育帽をかぶって、笛もぶら下げています。大きな黒縁の眼鏡も掛けています。こんな可愛らしい先生は皆さんの学校には居ないでしょう。この自然溢れる風布分校にようこそ!山とミカンと紅葉が今回のメインテーマ。いろんな競争に疲れてしまっても、私たちには「強く生きよ」とこの優しく厳しい故郷の景色が待っています。不便で静かな田舎だけど、とても愛おしい。心の故郷へお帰りなさい。今回もそんな構響楽でした。
受付担当 今 宗子


 「えっ、本当に風布分校でやるの?人、集まるかな?」
初めて風布区長さんを訪ねた時の言葉でした。
「はい、やりますよ!きっと、素晴らしい音楽会になります!」
売り言葉に買い言葉ではないけれど、思わず答えた私でした。
でも、内心、不安な気持ちで一杯でした。
 構響楽が無事終了し、風布分校の鍵を返却しに行った時、
「まいったねえ、こんな所にあんなに人が集まるとはたまげたよ。また、やってくんねえかい。」
私は心の中でガッツポーズをしました。
 構響楽を開催することで地域の活性化につながることは間違いない。回を重ねるごとに地域の皆さんの意識が高まり、地元に誇りを持ち、地元の良さを再確認できる。構響楽は常に成長している。苦労してでも続けてきたかいがあったなあ~と、つくづく思う。
女性委員長 中野万紀子




会 場



坂本全平氏



プログラム



受 付



戦国ハーブー丼

 


お陰様で無事閉会

 

風布みかん


第7回 妻沼聖天山にて

~ 絆 ~   ヴァイオリン 中島ゆみ子     熊谷市 H23.9.24

          縁(えん)・・・
             建物と音楽との縁・・・
                 人と人との縁・・・

 今回の構響楽ほど、人とのつながりを感じたことはありません。
 熊谷市の富岡市長様の、「次回は聖天様がいいんじゃないの?なんなら、私から一言言っておくよ。」その言葉から動き出した私達の試みは、地元のめぬま観光ガイド「阿うんの会」や、「めぬまチャンネル」といった地域の団体を巻き込み、「ぎんこなべ」や「キャンドルナイト」というすばらしい形の協力を得ることができました。

 7年に亘る修復期間を経て、250余年前の極彩色豊かな当時の姿に甦った聖天様でのヴァイオリンとチェロ。そして、特別出演をお願いし、バリトンの歌声との共演も実現しました。また、院主様の修復工事に懸けた苦労話しは印象深く、今も頭に残っています。受け継ぐということは、私達の建物に対する願いと同じだと思いました。

 東日本大震災で被害に遭われた方がいる中、いろいろ悩み、委員会を重ね、無事構響楽が開催できたこと、本当に嬉しく思っています。皆様にいただいた義援金3,039円は日本赤十字社埼玉県支部に寄付しました。

 今、妻沼は、この聖天様を中心に地域活性化を計ろうとする動きがあちこちで見られます。
 私達、地元の建築士が協力し、貢献できるのは、まさしく今なのではないか・・・とふと思う。



 



妻沼聖天山



お客様の列



院主様



熊谷市長



中島ゆみ子:ヴァイオリン
エリック・ウイリアム:チェロ


原田勇雅:バリトン
小山里巴:ピアノ


総出演


        お客様の声(アンケートより)

●毎回おいしいものと建物と音楽の素晴らしい企画で楽しみにしています。他のコンサートにはない温かさと、会場が一つになれるあの雰囲気はこの構響楽だけです。

大ホールでの演奏とは違い臨場感があって大変良かった。

●いつ見ても満足して帰ります。

ヴァイオリンとチェロの二重奏すぐそばで聞けて良かった。

ヴァイオリンとチェロとバリトンで贅沢な時間でした。

●ステージが暗かった。

前置き(挨拶)が長い。

席が狭く大変だった。

椅子が欲しかった。



              アンケート結果

●自然災害を通して身近な建物や街づくりに不安を感じる方
  85%(59/70)

   1 自宅は自然災害に耐えうるか心配    40票
   2 避難場所等の情報が得られるか     20票
   3 自宅の地盤や地形が不安         18票
   4 ご近所とのコミュニケーションが少ない  7票
   5 その他                      7票
      ・いざという時対応できるだろうか。
      ・家族の安否情報が取れるだろうか
      ・過疎地のため避難所が遠い
      ・免震・耐震を自宅にも考えたい
      ・地域の排水が不十分
      ・古い建物の多い地域で心配

●不安を感じない方  13%(9/70)
   1 特に災害が起きる地域ではないと思う  9票
   2 準備している                 2票




 ほとんどの方が災害の際に自宅は大丈夫なのか不安を抱いているようです。しかし、不安は感じるもののこの地域は特にひどい災害が起きるとは思っていない方が多いことがうかがえます。

 

ぎんこなべ 【阿うんの会】
 

キャンドルナイト
【めぬまチャンネル】
 

院主様を囲んで



第6回 常光院にて

~ 光・音・和  松居和さんの尺八 ~    熊谷市 H22.10.02

  今回お世話になった常光院は、1132年、藤原鎌足十六代目の子孫である判官藤原常光公までさかのぼる、由緒正しきお寺。

 1月、初めて常光院を訪れた時のこと…
堀にかかる橋を渡り、山門をくぐり、歩いて行くとそこに広がる茅葺き屋根の大本堂。あたりは水仙のやさしい香りに包まれて、ピンと冷たい空気の中で深呼吸をすれば、日々の慌ただしさを忘れるような、心地良い空間。感動する心に言葉はいりません。

 一目惚れでした。

 ここで構響楽をやりたい。その一念で住職様に連絡を取り、今までの資料をかき集め、お願いに行きました。一方的な私の説明に住職様は、ニコニコうなずいて、「わかりました。」そう言ってくれました。帰り道、境内はピンクのさくら草が一面に咲いていました。

 それからは、私達女性委員会のパワー炸裂です。大谷委員のはからいで、今回の尺八奏者の松居和氏に即、決定。あとでわかったのは、この松居氏のこと。そんじょそこらの音楽家ではなかった。ハリウッド映画にも音楽出演し、現在は埼玉県教育委員長という肩書きも持ち、教育者としてTV出演もするすごい方だった…。

 宮野委員の設営や、今委員の司会も板に付き、寺井委員の受付、会計業務はまかせて安心。関口委員のかわいい笑顔と気のきく対応には助かりました。男性陣の力も借りて、駐車場や照明、看板…その他の業務も完璧。

 毎年、アンケートをとっているのですが、実は今回「駐車場係さんの細かい配慮がすばらしかった。」というのがありました。私達が会場で慌てふためいている時に、別の場所で活躍してくれてる人がいる…あらためて感謝の気持ちでいっぱいになりました。皆さんの協力があったからこそ、構響楽は成り立つということが、今回ほど実感できたことはありません。本当にありがとうございました。

 本番が始まり、住職様の穏やかな、心暖まるお話しや、松居氏を始めとする、ピアニストの進藤亜子さん、箏の久東寿子さん。そしてディジュリドゥのKNOBさん。それぞれが皆一流の方。独特の雰囲気を醸し出して、鳥肌が立つほどでした。常光院の懐で約250人の観客は、松居さんのトークに笑い、演奏に息を飲み、皆、音楽に酔い、忘れられない一時を過ごしていたと思います。
本当に素敵な秋の夜でした。

 


常 光 院



住職様      山門



ふれあいネットワーク様
”すいとん”販売


プログラム(大谷委員作成)



松居さん&進藤亜子さん



松居さん&久東寿子さん



松居さん&KNOB(ノブ)さん



松居 和 氏



お陰さまで無事終了

アンケート結果


回答者68名   回収率30%



今回の構響楽はどこでお知りになりましたか?



あなたの中の「建築士」はどんなものですか?(複数回答可)

(※ ためらってしまう理由)                    



第5回 根岸家住宅の長屋門にて

~バリトン原田勇雅さんの歌声~   熊谷市 H21.09.26

 今年5回目となる構響楽は、熊谷市(旧大里町)の根岸家 長屋門にて開催いたしました。200名のお客様が駆けつけてくださり、無事に開催することができました。本当にありがとうございました。

 根岸家長屋門は、江戸時代後期に造られ、多くの志士がくぐり、時代の流れを見てきた門です。この大きさはみるものを圧倒します。熊谷市指定文化財ですが、現在も根岸家の門として使われており、道場として使われていた名残も見ることができます。桜の時期、紅葉の時期は、門がお化粧したように美しくみえます。ぜひ一度ご覧になってください。

 今回は、熊谷市が誇るバリトン王子こと 原田勇雅さんをお迎えして、日本の秋の歌や唱歌メドレー、オペラに至るまで歌っていただきました。会場の皆さんと赤とんぼを合唱したときは秋の虫も一際大きな声で鳴いていたようです。また初めての屋外での開催に天気予報とにらめっこでしたが、当日は原田さんと門の上に奇麗なお月様もみえるロマンチックな夜となりました。

 また、小麦の生産量を誇る熊谷市!ということで、熊谷小麦の会の皆さん、大里商工会の皆さんのご協力により手作りパンとパウンドケーキ、大里の名水「友山」でおとしたコーヒーの販売をしていただきました。

 最後に、門の下のステージが取り払われ御当主の根岸さんご夫妻に開門していただき、「明日へと続く道」を演出いたしました。原田さんもお客様に握手や写真のサービスもしていただきました。(もう手洗いたくない!)

 


夕暮れの長屋門



構響楽の入口



原田勇雅さん



お土産の「友山」


月の光の下で



第4回 平山家住宅にて

フルート ~伝承の横笛~           熊谷市 H20.10.18

 毎年、多くのお客様の参加をいただいております構響楽は今年、熊谷市(旧江南町)の平山家住宅で170名のお客様をお迎えし、無事開催することができました。本当にありがとうございました。

 熊谷市樋春にある国指定重要文化財である平山家住宅は、300年前の姿で保存されています。この大きさの住宅は日本に数棟しかなく、今も使われているのには驚きます。

 中に入ると美しい曲線の松の梁に圧倒され、しばらくは見入ってしまいます。所有者である平山さんは茅葺屋根を守るため毎日かまどに火を入れ、朝ごはんの魚を焼くそうです。

 今回の演奏者は盲目のフルート奏者 綱川泰典さんをお迎えして、クラシックや唱歌を演奏していただきました。皆さんでリズムを取りながら拍手をしたり、「ふるさと」を合唱したりと、とても楽しい時間を過ごしました。

 今年は地産地消を意識して熊谷市で採れた野菜と小麦粉で作った、スープとパンを販売致しました。お味はいかがだったでしょうか。また、ライトアップされた平山家が幻想的だったのではないでしょうか。




~お客様の声~(アンケートより)

* 灯りに導かれ幻想的で夢を見ている感じでした。

* 和と洋が溶け合い、平山家の長い歴史と木の命がフルートの音とともに上から舞い降りてくるようでした。

* チケットの取り置きをして頂き聴くことができました。寒かったのが難点かな~。

* 大勢の人が集まり、文化を感じた。

* 食と音楽と家。とても良い時間を過ごさせていただきました。

* 初めて参加しましたが、どこのホールで聴くより味があって良かった。

* 次回も楽しみ。ずっとずっと続きますように。しかも安く。

* ピアノが電子ピアノだったのが残念でした。

* パンとシチュー美味しかった。夕食の心配をしないで来られるので、良い企画だと思います。

* 平山家の説明がとてもわかりやすく、着物姿も素敵でした。優しい語りをもっと聞きたかった。

* 演奏を聴いたら出ようと思っていましたが、ついつい最後のあいさつまで残ってしまいました。





平山家住宅


美しい小屋組


フルート奏者 綱川さん


ろうそくのみち


松明のみち



第3回 田中藤佐衛門商店(旧七ツ梅酒造)にて

二胡 ~馬 高彦(マ・ガオイエン) 二胡の余情~   深谷市 H19.11.3

 旧七ツ梅酒造は1716年から2004年に廃業するまで、県内有数の老舗蔵元でありました。約千坪の敷地の中に店蔵や酒蔵などの建物が残っており、一歩中に入ると戦後の闇市にいるのかと思うほどの異空間です。大きな精米機や杜氏が壁に書いた走り書きをみると、活気に満ちて働いていた人達の笑顔が見えるようです。

 今年は熊谷市に在住の二胡奏者 馬 高彦さんをお迎えして、二胡と古筝の共演でした。モンゴルの草原を感じるような繊細な音色、しかし馬の鳴き声のような音も出せる二胡がお客様の心をグッと引きつけたようです。曲目も民族音楽から唱歌、歌謡曲まで幅広く演奏してくださいました。

 今回は中庭に即席屋台を設け、深谷市の郷土料理である煮ぼうとうを作り販売しました。寒くなってきた時節だけにお客様に大変喜んでいただきました。またお土産にと、会場の向かいにあるお饅頭屋さんに100個の酒饅頭を出張販売して頂きました。お客様は満席の120名お迎えすることができました。



~お客様の声~(アンケートより)

* 昨年の琵琶に続き、自分では進んで聴きに行く演奏会ではなく、思いがけなく素敵な音楽に出会うことができた。

* (建物を見て)材料も工法も、壊してしまったら二度と同じものが出来ないと思う。深谷市の発展の象徴として保存して欲しい。

* マイクの音が割れて説明が聞きづらかった。演奏中の移動はやめてほしい。

* コンサートの前に食事(煮ぼうとう)が食べられて良かった。こんなに近くで素晴らしい演奏が聴けるなんて!

* 中国独特のメロディーにはウキウキしました。

* 音楽と建物がとてもマッチしていた。少し寒かった。

* 二胡の哀愁に満ちた、バイオリンには無い音色が非常に良かった。

* とても良い(二胡と酒蔵の)共演でした。

* 今回のニ胡と古筝があまりにも見事で、これを超えるものは難しい。

* このような低料金で、素敵な音楽を聴くことができたことが大変うれしい。



旧七ツ梅酒造




二胡奏者 馬 高彦さん




中庭の屋台




光の回廊



第2回 正龍寺にて

琵琶~古刹と琵琶の音色が響き合う~   寄居町 H18.8.26

 正龍寺は戦国時代に開祖されたお寺で、現在の建物は180年もの風雪に耐えています。山の中腹にあり中庭が美しく手入れがされ、夏でも山からの風が涼しく吹き下ろして来ます。約100坪の本堂で、中庭を背にお殿様が座ったという奥座敷にステージを作りました。

 ご住職に、今川義元に攻め込まれたとき当時の住職が城主との間を取り持ち、無血開城させたことを聞いた時は歴史のロマンを感じました。そこで今年の演奏は当時聞かれていたかもしれない琵琶を選択。映画「陰陽師Ⅱ」や「どろろ」などでも薩摩琵琶の演奏されている、田中之雄さんをお招き致しました。源平合戦の有名な「壇ノ浦」をはじめ、蜘蛛の糸を震わすような細い音色から五臓六腑に響く低い音色でお客様を魅了しました。音楽会の終わりには150名のお客様は皆、タイムスリップから戻ってきた様な笑顔でした。

 昨年は行わなかった、建物のライトアップに初挑戦。建築士であるため、スポットライトは用意できず投光器(現場を照らすライト)を脚立につけて代用。ろうそくやLEDライトも駆使して演出しました。



~お客様の声~(アンケートより)

* とても厳粛で幻想的な中で琵琶の繊細な音色に引き込まれました。

* 寄居町の歴史に触れ城下町の文化を感じました。

* お寺で琵琶が大変合っていた。壇ノ浦は泣けました。

* 忙しい日々に追われていたが心がとても癒された。

* カメラのフラッシュが気になった。スタッフの浴衣が良かった。

* 初めて琵琶の演奏を聴いたがとても良く、また聞きたい。

* エアコンのあるところが良い。

* 午後3時頃からが良い。

* 音色で情景が浮かぶよう。源平合戦が見えるようでした。
 


正龍寺山門




琵琶奏者 田中之雄さん




奥の間のステージ




光の石段


中庭



第1回 熊谷聖パウロ教会にて

ゴスペル~天使からの贈り物~   熊谷市 H17.11.19

 聖パウロ教会は大正8年に建てられた教会です。当時の信者さんたちが、少ない資金で深谷産のレンガを使い、一生懸命造り上げたものなのです。牧師さんは「当時、B級のレンガをやむなく使ったそうですが、今となってはそれがとても良い味になっています。」と話してくださったとおり、外観が赤茶単一の色でなく風情があります。なかは曲線の小屋組みでゴシック建築を象徴する(上部がとがっている)窓が美しい建物です。

 もうすぐクリスマスということもあり、木村‘HIRO’洋幸さんと30人のマスクワイヤをお招きしゴスペルコンサートを開催いたしました。ゴスペルは讃美歌ですが、とてもパワフルでソウルフルなものでした。“OH! HAPPY DAY”を70名のお客様が一緒に大きな声で歌い「毎日を感謝しよう」という御言葉を受け取りました。

 季節も冬の始まりで、寒かったのですが終わる頃は歌とダンスで暖かくなっていただけたのではないでしょうか。



~お客様の声~(アンケートより)

* 身近にゴスペルを感じました。全員で合唱、とても良かった。

* 初めての体験で感動した。

* 地域でこうした催しものがあるととてもうれしい。地域のことを知るのはとても大切なことです。

* 今夜はゆっくり寝られそうです。

* どんな時も感謝の気持ちを持つことを覚えました。

* 近くを時々通る時、建物に非常に関心があった。カメラを忘れて残念。

* 古き良きもの。造り手に筋が通っていればいつの時代でも受け入れられ、使われ続けることを示すべき。

* 出身幼稚園だったので参加しました。

* 86年間の建物の中でのゴスペル、とても楽しかった。

* 素晴らしい建物で素晴らしい歌、皆さんの迫力に力が湧いてきましたよ!


熊谷聖パウロ教会




”HIRO”さんとマスクワイヤ




建ちく うん築 熊谷じゅく模型と・・・




ゴシック建築の窓


美しい小屋組

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